
お茶は、日本には奈良・平安時代に伝わったと考えられています。当時、中国の進んだ制度や文化を積極的に取り入れようとした遣唐使や留学僧が、その伝来に大きな役割を果たしました。
鎌倉時代になると、禅宗寺院で喫茶の習慣が広がると同時に、武士階級の間でも社交の一環として喫茶が浸透していきました。さらに15世紀後半には、村田珠光(1423~1502)が「侘茶」を創出し、その後、武野紹鴎(1502~1555)、千利休(1522~1591)らがその流れを継いで「茶の湯」を大成させ、豪商や武士にも広まっていきました。
令和7年(2025年)11月8日(土)、9日(日)の両日、第86回表千家同門会全国大会が「関門海峡大会」として、北九州市と下関市の各会場で開催されます。小倉城庭園には家元席が設けられる予定です。
これを記念して、江戸時代から盛んだった小倉のお茶文化を紹介する企画展を開催いたしました。本展示を通じて、江戸時代のお茶文化に少しでもご興味をお持ちいただければ幸いです。

会期: 2025年10月11日(土)〜12月7日(日)
開館時間: 10月中 9:00~20:00/11月〜12月 9:00~19:00
休園日: 11月8日(金)・9日(土)
入園料:単館券 一般350円、中・高校生200円、小学生100円/2施設共通券 一般560円、中・高校生320円、小学生160円
※2施設共通券は小倉城、小倉城庭園の両施設をご利用いただけます。
特別公開「黄金の茶室」

京都伏見桃山城所蔵の「黄金の茶室」を特別に展示いたします。安土桃山時代の1585年(天正13)に豊臣秀吉が造らせた金箔張りの茶室を復元したもので、小倉にゆかりのある武将たちと深い関係のあった豊臣秀吉、千利休など、茶の湯に欠かせない歴史の一端をお楽しみください。
また会期内は、イベント「学芸員による展示解説と茶道体験」を開催いたします。数々の茶道具や歴史の解説のあと、小倉城庭園立礼席にて茶道体験を楽しめます。